理学療法士10年目のかずぼーです。
理学療法士って、圧倒的に若い人が多いですよね。
若手言えば、3年目くらいで25歳前後でしょうかね。この辺りの層は、仕事への悩みも多いと思います。
なので、ここでは若い理学療法士が、就職したほうが良い職場の特徴を3つに絞ってお伝えします。
理学療法士は若い人が多い。これからも若い人が増える見込み
理学療法士は平均年齢が32.8歳(2015年)です。
その10年前の平均年齢もほぼ同じくらいですので、現在(2019年)でもそれほど平均年齢に違いはないと考えられます。(下図参照)
引用)https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000122672.pdf
ちなみに、1998年(平成10年)には理学療法士は2万人ほどでしたが、ここから爆発的に人数が増え、2016年(平成28年)には約14万人になりました。(下図参照)
引用)https://www.pt-ot-st.net/index.php/topics/detail/565
しかも、2011年(平成23年)頃から理学療法士は毎年1万人以上の合格者を出しており、今後もどんどん増えていくことが容易に予想がつきます。
引用)https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000122672.pdf
基本的には、高卒現役で専門学校または大学に入学し、理学療法士の資格を取る人が多いです。
なので、今後理学療法士の平均年齢も少しずつ下がり、合格者が減らない限りは益々若い人の多い業界になっていくでしょう。
この記事を書いている僕はと言えば、理学療法士が増えだした2010年に国家資格の免許を取得しました。そんな僕も理学療法士歴が10年目を迎えています。
僕は、8年間は回復リハビリテーション病院、訪問リハビリやデイケアなども経験したことがあり、現在は4つ目の職場の整形外科クリニックに勤めています。
僕の場合は、1年目の頃から実習生をサブ的に担当したり、2年目から新人教育をさせてもらいました。また、4年目でもチームリーダに抜擢されたり、まとめ役もしたことがありました。
こういった若い人の多い理学療法士の業界で、若手が働きやすい職場の特徴を3つに絞ってお伝えしようと思います。
理学療法士10年目の僕が、若い人が就職するべき職場の特徴を3つ教える
理学療法士を10年僕が、若い人が就職するべき職場の特徴を3つお伝えします。
- 勉強ができる
- 教育がしっかりしている
- 人間関係が良い
他にも条件はあるでしょうが、まずはこの3つを確実に押さえておいたほうが良いです。
ここからは、具体的に理由を解説していきます。
勉強ができる
理学療法士の主な就職先は、
- 病院
- 施設(介護老人保健施設や特別養護老人ホーム)
- 訪問リハビリ
- 外来リハビリ(クリニック)
- デイケア
などです。
他にもスポーツ界のトレーナーや理学療法士の知識を活かして一般企業に就職する人もいますが稀です。
どの職域に就職するかももちろん大事なのですが、まずは勉強できる環境が整っているかはとても大切です。
若いうちは、いろんなことを学んでいかないといけません。
具体的には、医学的な知識や治療技術、レントゲンの診方や他職種との連携などなど。
若いうちは、理学療法の基本的な知識が学べる環境かどうかはかなり重要です。
たまにマッサージ師かのように来た患者のマッサージをして少し歩行訓練をしてリハビリ終了、みたいな職場がありますが、そういうところでは成長できません。
勉強していないともし他の職場に転職した際にも、経験年数は重ねていても、知識と技術が全然ダメなんてこともあり得ます。
なので、「この環境にいると勉強になるな」と思える職場に就職するのがベストです。
もし、勉強できる環境でないと感じるなら、すぐにでも転職を考えた方が良いです。
教育がしっかりしている
自分で勉強してスキルを磨くのももちろん大事なのですが、先輩からの教育がある環境であることも大事です。
自分だけで勉強しても「経験年数も浅いし、これで良いのかな」と不安になりながら勉強するよりも、経験を積んでいる先輩からの教えがある環境のほうが確実にスキルは向上します。
仕事が終わった後に勉強会や技術練習をするのはしんどいかもしれませんが、若いうちはある程度時間もありますし、サービス残業にはなりますが、積極的に勉強しても良いと思います。
10年目になった僕は、残業を絶対したくはない人ですが、1年目の頃は毎日先輩からのフィードバックで23時頃まで居残りしていたこともありましたし、3年目くらいまでは先輩たちと病院に残って勉強会や技術練習をよくしていました。
なので、1年目の頃から定時に帰っていた人たちよりかは臨床考察はできると思います。10年経つと、若手の頃に勉強しておいて良かったです。
人間関係が良い
最後は、人間関係の良い職場を選ぶべきです。
なぜかと言うと、人間関係が良い職場かどうかは、仕事に対するモチベーションも関わるからです。
こちらの記事▼でも解説していますが、アメリカの企業であるギャラップ社が500万人に調査した結果、「職場に最高の友人がいる人」は、仕事へのモチベーションが7倍になり、生産性も上がった。と報告されています。
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僕が最初に勤めた病院も同期の仲がとても良かったので、残業の多い職場でしたが、同期たちと漫画喫茶に徹夜で勉強したり、しんどいながらも楽しみながら勉強できました。
なので、仲の良い同僚がいる環境はかなり大事だと感じています。
最高の友人がいないにしても、人間関係の良い職場に就職することができれば、毎日楽しく仕事に行くことができます。
ちなみに僕の今の職場は、人間関係重視で選びました。ストレスを抱えながら仕事をしたくないからです。
新卒から給料の良い職場を選ばなくても良い
どうせ働くなら「給料の良い職場」に就職したい。
そう思いますよね。
僕の経験上、新卒からは特に給料はあまり気にしなくても良いと考えています。
なぜなら、給料はあとからでも増やすことができるからです。
と言いながらも、僕が新卒の頃は月給31万円(450万円)と理学療法士の平均年収404万円(厚生労働省の平成29年度賃金構造基本統計調査)よりもかなり給料の良い職場へ就職しました。
僕も給料が高いほうが良いと考えてのことです。
ずっと同じ場所で働き続けるのなら、給料の良さで就職すれば良いのですが、この業界は転職しやすいし、転職する人が多いのも特徴です。
僕も5年目に転職していますし。
なので、結局は若いときにどんなことを学べたのか、どんな実績があるのかのほうが重要になってきます。
例えば、学会発表をやったり、症例発表をやったりもそうです。チームリーダーや新人育成などもそうですね。
経験を積めば仮に他の職場に転職したとしても、そのスキルが活かされるので、すぐに活躍することができます。
現場に貢献できれば、給料も上がりやすくなります。
給料をすぐに上げたくなったのなら、後からでも良いと思います。ただ単に給料の高い職場に転職すれば良いだけですのでね。
転職して給料の高い職場で働くのが、簡単に給料を上げる方法でもあります。
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病院に勤める若手が多い!?
理学療法士が新卒で就職先に選びやすいのが「病院」です。
中にはいきなり訪問リハビリや介護老人保健施設へ就職する人もいますが、一般的には病院が多いです。
なぜ最初に病院を選ぶかというと、
- 勉強したことが活かされるから
- 若い同僚が多いから
- 最初は「病院」という先入観があるから
この辺りでしょうか。
病院では画像所見や血液データなどの所見が豊富であり、他職種との情報交換も頻繁に行われます。
やはり、病院が医療職としては総合的に学べる場としては適しています。
また若い同僚も多く、相談しやすい、仲良くなりやすいのも魅力です。
さらに、いきなり訪問リハビリなどへ勤めるより、最初に病院で医学の基礎的なことを学んだ方が良いなどのある種の先入観を持っている人も多いです。
ただ、やりたいことがあるならすぐにやり始めたほうが良いです。
例えば「在宅でリハビリをしたい」「地域に密着した活動をしたい」というのであれば、すぐに訪問リハビリやデイケアなどに就職するのもありです。
"石の上にも3年"という言葉がありますが、3年も下積みしてたら時間が勿体ないだけです。
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働きやすい環境では成長できるし、毎日楽しく働くことができる
今回、僕がお伝えした働きやすい職場の条件3つを知っておけば、別に病院でなくても、訪問リハビリでも介護老人保健施設でもその他の職域でも、必ずあとで効いてきます。
僕自身、自分が「この職場働きやすいな」と感じられないと、毎日仕事にいくのが嫌になってくるし、嫌になると成長もストップしてしまうと思っています。
なので、自分が働きやすいと思える条件を知っておくことで、理学療法士としても成長できますし、毎日楽しく仕事をすることもできるようになると考えています。
まとめになりますが、
- 勉強できる
- 教育がしっかりしている
- 人間関係が良い
理学療法士の若手は、この3つの条件がそろった職場に就職するのが良いです。