理学療法士のかずぼーです。
理学療法士として働いていると、残業の多さに苦しんでいる人っていると思います。
「雑務が多い」
「会議やカンファレンスがある」
「勉強会や研修がある」
などの理由で帰りが遅くなる人も多いでしょう。
この記事では理学療法士が残業代について詳しくなり、無駄に搾取されないようにしていただければと思っています。
残業代について【理学療法士が必要な知識】
残業代に関しては、法定外時間労働と法内労働の2つがあることを知っておいてください。
法定外労働時間とは
法定外時間労働とは、
- 週40時間以上
- 1日8時間以上(休憩を除く)
を超えた際に発生する残業のことです。(労働基準法第32条)
法定外労働時間の賃金は、「時間外労働時間×1時間あたりの賃金×1.25」で計算します。
法内残業とは
法内残業とは、会社が定めた労働時間を超えた時間、労働基準法で定められた労働時間内の残業のことを指しています。
例えば、9~17時(1時間休憩)が勤務時間なら、7時間労働となりますよね。
退勤時間が17時なら、それ以降の時間は法内残業となります。
法内残業の賃金は、「法内残業時間×1時間あたりの賃金」で計算します。
18時以降も残業する場合には、法定外労働時間となり「時間外労働時間×1時間あたりの賃金×1.25」で計算することになります。
残業代は1分刻み?それとも30分刻み?
労働基準法第24条では、「賃金は、通貨で、直接労働者に、その全額を支払わなければならない。」と記されています。
つまり、原則1分刻みで残業代を計算するべきです。でないと違法です。
ただし、1ヶ月で計算する場合は30分未満は切り捨て可能、30分以上は切り捨すて不可との決まりがあります。
例えば、1ヶ月の時間外労働が20時間16分なら、20時間で計算することは可能。
20時間34分なら20時間にはできず、21時間となります。
【実態調査】理学療法士は残業が多い?少ない?
少々古いですが2010年の理学療法士実態調査ですが、こちらを見ていただくとわかります。
月の残業が0時間なのが全体の31.0%。
一方、Vorkersが調査した月の残業時間がなんと47時間。一般企業だと1日2~3時間は残業するのが当たり前ということです。
理学療法士では、月に40~49時間残業する人は全体の2.2%です。
理学療法士の帰宅時間を見ても、18時台に家に着いている人が30.5%もいます。
【実態調査】理学療法士(もしくは作業療法士、言語聴覚士)は残業代を貰えているのか?
また2010年の理学療法士実態調査から引用しますが、残業代が100%支給されている職場は全体の43.4%。
残業代が全くないのが30.2という結果です。
残りの26.4%の職場は全額支払われなかったり、残業時間の端数が切られたりしているのでしょう。
PT-OT-ST.NET▼でも、残業代が支払われているかのアンケートを取っているようです。
このアンケートを見ると、残業なしが全体の3%なんですね。前述した調査とは異なる結果ですね。
残り97%は残業はありますが、残業代がしっかり支払われていないのが82%、しっかり支払われているのが14%とのこと。
こちらも前述した調査とは異なりますが、PT-OT-ST.NETの情報のほうが最新ですが、母数が少ないのは致し方ありませんね。
統計はともかくとして。
あなたの職場ではどうでしょう?
残業はあります?
残業があったとしても正当に賃金は支払われているでしょうか?
【体験談】残業代がもらえ貰えなかった理学療法士の話
僕も最初に勤めた病院は、業務量が多く残業する日が大半でした。
まず1日のノルマが18単位以上。その時点で残りの時間が1時間のみです。
空いた時間に書類作成や係・委員会の仕事、カンファレンスなどが組まれます。残業確定なのは明白。
驚くことに、残業代が全くでませんでした。
仕事が遅いのは僕のせいですが、業務量がマジで多すぎです。
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退勤時間になると強制的にタイムカードを切られる始末。
上層部から残業しないように指示がでていたのでしょうが、今思い返すとおかしいですね。
まだ残業代が出るのなら給料が増えるのでまだマシですが、できるなら僕は残業はもうしたくないと思っています。
なぜなら、残業が多いことで友達と遊ぶ時間や家族と過ごす時間もないし、勉強もできずにスキルアップもできない。
寝る時間も減りますし、ストレスで食欲が増えて体重が5kg増えましたし、ニキビができて大変でした。
酷い人では過労でストレスが溜まって体調を崩したり、鬱になったりする人もいます。
なので、僕はできるだけ残業をなくしたいんですよね。
残業をなくす方法▼
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残業がなくて何が変わるかというと、まず「自由な時間」が増えました。
自由な時間で、
- ジムに行く
- 家事をする
- ブログ書く
- 本を読む
- 友達と飲みに行く
などしています。
以前の残業が多かったときではできなかったことが、転職したことでできるようになったので生活の質がかなり上がりました。
また、毎日21時頃に職場を退勤していたのですが、現在は17時には職場を後にしています。
早く仕事が終わるので、
- 疲れが取れやすい
- 疲れても早めに寝られる
- 友達と飲みに行ったりしてストレス解消になる
- 新しいことが始められる(ブログ、バイト、投資など)
など、転職したことで仕事以外の時間がとても充実しています。
転職するなら残業時間と残業代の有無を確認しよう
「今の職場が残業も多い上に、残業代がでない」
そんな人はかなり損していると思います。
なぜなら、1時間残業するだけでも、本来なら1,500円くらいは残業代を貰えるはずです。
本来残業代が出ないなんてことは、タダ働きしているのと同じです。
時間内に終わらない仕事を押し付けられて、搾取され続けているなら転職も考えたほうが良いと思います。
そもそも残業のない職場を探したほうが良いかもしれませんね。
前述したように理学療法士は残業が比較的少ない職業です。
なので、まずは残業の少ない職場を探し、残業があったとしても正当に残業代が支払われる職場に就くのが本来望ましい形です。
自分一人で就職活動をするよりも、個人的におすすめなのは転職サイトも合わせて活用するのが良いと思います。
僕も転職を3回経験しましたが、いずれも転職サイトを活用してより多くの求人の中から情報を取り入れていました。
転職に失敗しないためにも、転職サイトのエージェントの声も参考にしたほうが良いでしょう。
面接で「なんとなく良いかな...」と感じて、実際に働き出したら「帰りが遅い」なんてことありますからね。
エージェントに相談すれば、残業時間がどれくらいで残業が出るのかどうかも教えてくれます。また、職場の上司の人柄や仕事内容などもある程度教えてくれます。
気に入った職場が見つかれば、応募先への連絡もエージェントが行ってくれますので、忙しい転職活動も楽に進めることができます。
また、内定に有利になるように履歴書の助言や面接対策なども行ってくれますので、希望通りの転職を決めやすくなります。
転職サイトの利用はすべて無料ですので、使わないのは損だと思います。