現役理学療法士10年目のかずぼーです。
理学療法士の業界は、「今後高齢者が増えるから需要がある」と言われている一方、
「理学療法士の給料は安い」
「仕事が大変」
「今後介護職になる」
などいろいろと言われています。
実際に、10年理学療法士として働いてきた僕が理学療法士のの将来性についてお伝えしたいと思います。
理学療法士の将来性【高齢化問題】
高齢者とは65歳以上のことを指していますが、65歳以上の人の割合が人口の28.0%といまれています。(以下を参考)
2019年度版の高齢社会白書を公表した。総人口に占める65歳以上人口の割合(高齢化率)は28.0%、75歳以上人口は65歳〜74歳人口を上回る1,798万人となり、総人口に占める割合は14.2%となった。2065年には約2.6人に1人が65歳以上、約3.9人に1人が75歳以上になると推計されている。
引用)https://www.wiseman.co.jp/support/member/news/topics/20190621-1.html
理学療法士は高齢者に関わることが多いので、高齢化に伴い理学療法士の役割は益々大きくなることが予想されます。
理学療法士の将来性【理学療法士の数が急増している件】
高齢者が増え続けている一方、提供する理学療法士の数はどうなっているのか見てみましょう。
こちらのグラフを見ていただくと、毎年理学療法士は1万人近く増加していることがわかります。
引用)https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000122672.pdf
そして、この20年の間にかなり理学療法士が増えているのがわかります。
単純には、「需要>供給」となれば理学療法士の価値は高まるということですよね。
ちなみに、65歳を迎える高齢者は毎年100万人以上増加していますので、理学療法対象の人数は増加傾向にあるといえます。
理学療法士の数も増えていますが、それ以上に高齢者の数が増えているということです。
もちろん最近の65歳は元気な方もたくさんいますし、医療の発展に伴い、全員が理学療法対象になるわけではありません。
今後は医療の現場だけでなく、在宅リハやターミナルケア、予防などで理学療法士が活躍することで価値が高まっていくのではないでしょうか。
理学療法士の将来性【給料に関して】
気になりますよね。
理学療法士の平均年収は404万円とされています。(厚生労働省の平成29年度賃金構造基本統計調査より)
今後どれくらい給料が上がるのかについても見てみましょう。
引用)https://shingakunet.com/bunnya/w0034/x0460/nenshu/
上記のように、50代の理学療法士や作業療法士の平均年収は500万円台だというのがわかります。
あくまでも平均値ですので、個人の頑張り次第ではありますが、業界の給料推移は概ね500万円台が上限の相場です。
「え?理学療法士の給料って、高いんじゃないの?」
と疑問に思う人は、理学療法士の給料が安い?今後上がらない理由の記事▼を参考にしてください。
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理学療法士の給料は安い?今後上がらない?個人でできる3つの対策
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理学療法士の給料が気になる人は、過去の記事で詳しく解説していますので、気になる記事を読んでみてください。
理学療法士が給料を上げる方法については、こちらの記事▼で詳しく解説していますので参考にしてください。
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理学療法士が給料を上がるための王道の方法は、この3つでしょう。
- 出世する
- リスクを負って開業・企業
- 給料の高い職場に転職
出世する
主任クラスでは月給1~3万円の昇給は期待できますが、その分仕事が増えるので割に合わないと感じる人もいるでしょう。
科長や係長くらいになると、年収でも600~800万円、それ以上になる可能性もあるので、地道に出世を目指すことで給料を上げることもできます。
理学療法士が出世する方法▼
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リスクを負って開業・企業
一般的には雇われ理学療法士で年収1000万円以上目指すのはかなり難しいです。
大学教授になるか、開業・企業するくらいしか道はないでしょう。
大学教授になるには、「学士」や「修士」「博士」などの学位を取得が必要であり、かなりの努力と自頭の良さが必要です。
普通の理学療法士が給料を飛躍的に上がるには、やはりリスクを取って開業・企業をするのが現実的です。
理学療法士が年収1000万円を目指すには▼
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【今より給料を上げる】理学療法士が年収1000万円を稼ぐ方法
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給料の高い職場に転職
理学療法士が給料を上げる方法として、個人的におすすめなのは給料の高い職場へ転職してしまうことです。
出世して主任に就いても月給1~3万円程度しか増えないのに対して、転職するだけでも月給5万円増えることはよくあります。
僕自身も転職を経験していますが、前職に比べて月給9万円ほど増えています。この差はかなり大きいですよ。
給料の高い職場の探し方▼
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理学療法士が"給料の高い職場"で働くには?具体的な方法を解説
理学療法士のかずぼーです。 理学療法士も働く上で、給料のことは結構気になりますよね? このまま理学療法士として普通に働いていて、給料って増えるの?ってこともしかり。 家庭を ...
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どれくらいの年収があれば安定?
当たり前ですが、住んでいる場所、家族構成によります。
一人暮らしなら年収400万円あれば十分です。たまに贅沢でき、旅行にも行けるでしょう。
ただ、夫婦二人が暮らすには、世帯年収最低でも600万円はほしいですね。子供がいるなら世帯年収800万円以上はほしいところ。
田舎に引っ越して支出を減らすもあり。
都会よりも、田舎のほうが家賃が安いので支出を抑えられます。ただし、理学療法士の場合、田舎のほうが給料は安くはなります。
「田舎VS都会」どっちが働きやすい?▼
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理学・作業療法士は「田舎vs都会」どっちが働きやすい?求人数や給料についても解説
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理学療法士の将来性【就職先】
理学療法士の就職先は、向こう10年くらいはまだまだあるでしょう。
2025年には高齢者の数がピークを迎えると言われており、理学療法士の需要は増えていくと考えられます。
2025年以降も高齢者の割合は増えていきますが数は減っていきますので、理学療法士の需要は減る恐れがあります。
今後は、理学療法士の介護職化や理学療法士の増加率の低下、理学療法士から新しい価値が生まれ、これらのバランスによって需要が一定数の担保されるはずです。
理学療法士として安定して働きたいのなら、今のうちから長く勤めらえる就職先を見つけておくのがベストです。
こちらの記事▼で、自分にはどんな職場が合っているのか確認してみてください。
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【理学療法士の働き方】あなたはどの就職先が向いている?【実体験】
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理学療法士の将来性【働き方】
理学療法士の上位資格して協会が推奨している専門・認定理学療法士があります。
カリキュラムをクリアすれば取得できる資格ではありますが、現状それを持っているからといって給料が必ず上がるわけではありません。
ただし、上位資格を持っていることでインセンティブ、つまり給料が上がる職場もありますので、持っていて損はないでしょう。
ちなみに、僕は専門も認定の上位資格は持っていませんが、
なぜ持っているかと言うと、専門的な知識が身につくのと昇給があるからです。
理学療法士も副業の流れに乗ろう
2018年から政府が副業解禁を発表した流れから、今後は副業で副収入を得ることが必須となるでしょう。
というのも、2019年6月に金融庁が年金以外に2000万円の貯蓄が必要と発表したことや増税などを考えると、本業だけでは生活していくのがきつくなることが目に見えています。
本業以外にバイトをするのも良いですが、個人でできる副業もたくさんあります。
僕がやっていブログ運営でも良いですし、5Gで通信速度爆走の流れに乗って、今後は動画メディアの需要が高まるでしょう。なので、YouTubeで動画配信して広告収入を得るのもありですね。
副業をすれば副収入が得られます。月に5万円くらい稼ぐことも可能です。
ちなみに、僕はブログ収益最高25万円ありました。ブログ収入は不安定ですけどね。
これからは自分で稼ぐことができる時代です。
専門性がある人は、むしろどんどん情報発信していったほうが良いですね。本業に縛られて、会社だけに留まっていてもそこまで給料は上がりません。
副業の方法はこちら▼
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人生100時代を生きる理学療法士におすすめの副業は?
2017年11月20日。厚生労働省が副業を認める内容の改正案を提示しました。 というもの、国の財政はひっ迫しており、医療保険・介護保険費は年々増加傾向にあります。 ご存知の通り、日本は高齢化少子化が進 ...
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「やりがい」だけではやっていけない
理学療法士は、「誰かの人生を変えることができる」とてもやりがいのある仕事です。
ただし、理学療法士の将来性を気にするより、自分の将来を気にしたほうが良いと思います。
安定的に収入がなければ、家族を養うことはできませんし、勉強していくことも難しくなります。
理学療法士の将来性「個人で収入を増やすことは可能」
理学療法士の将来性について解説してきましたが、まとめに入ります。
高齢化に伴い、理学療法士の需要は益々増えていくことが予想されます。
ただし、理学療法士の数は増えているため、おそらく同じことをしていても価値は高まりにくいでしょう。
周りと違うことをするから価値があるのです。
理学療法士の給料は今後も上がらないことは予想されますが、個人レベルで給料を上げていくことは可能です。
まずは、ある程度給料の高い職場に就職しておき、副業で収入源を増やしていくのがリスクの少ない方法だと思います。