僕自身、理学療法士として目立った肩書きはありません。
何とか認定士の資格もなければ、学会発表もしたことがありません。セミナーをバンバンやっているわけでもないです。特にそういったことがやりたいわけでもないですし、努力の割に可能性を感じないからです。
それなら、家で本読んで勉強してるほうばコスパ良いなと思っている一般的な普通の理学療法士です。
そんな僕でも転職と副業で年収120万円UPさせることができました。2年でです。
僕のように目立った肩書きがなくて、それでも給料を上げるにはどうしたら良いか悩んでいる人向けに、この記事を書いてみました。
この記事ではお金の話をしています。
ですので、今の給料に不満のない方がこのまま読み進めてもあまり意味はないかもしれません。
ですが、今の収入に不安がある方は、是非読んみてください。
僕のこれまでのキャリア。転職3回した経緯
1つ目の職場:回復期リハビリテーション病院(勤続4年)
僕の理学療法士デビューは、回復期リハビリテーション病院でした。
なぜその病院を選んだかと言うと、色んな求人を探した結果「給料が高かったから」です。給料を包み隠さず言いますが年収450万ほど。理学療法士の平均年収が400万円前後という昨今においては比較的給料の良い職場でした。
もちろん、回復期の病院で臨床経験を積めば、臨床スキルも高まるだろうという思いもありました。
ただ昇給がなかったので、収入面では可能性を感じていませんでした。役職に就いたとしても、月の手当てが2万円程度。実際、主任になった人では業務量が物凄く増え、退社する時間も遅くなっていました。残業手当もなしです。
平社員の僕でも業務量が多く、残業するのは当たり前の毎日に疲れてしまい、僕は結局4年で辞めてしまいました。
残業が多くて辞めた話▼
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病院勤務時代の”残業の多さ”に疲れて転職した理学療法士の話
理学療法士が転職する理由の中で、上位に入ってくるものとして「残業の多さ」が挙げられます。 あなたも仕事をしていて、こんな悩みはありませんか? 「残業が多くて、疲れたとれない・・・」 「帰 ...
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2つ目の職場:回復期リハビリテーション病院(勤続4年)
2つ目に勤めたのも回復期リハビリテーション病院でした。こちらは残業はなく、働きやすくストレスなく仕事ができていました。
5年目にして年収は360万円。昇給があったので、4年勤めて380万円ほどになりました。
こちらも4年で辞めましたが、退職した理由は「回復期に長く勤めたので他を見たくなったため」でした。
と言いますのも、病院勤務時代に患者の在宅生活に興味を持ち、訪問リハビリを週に1、2回経験させてもらっていた経緯がありました。
「次に勤めるなら訪問リハビリにしよう」そう考えていました。
3つ目の職場:訪問看護ステーション(勤続2ヶ月)
たまたま知り合いに訪問看護ステーションを起ち上げた人がいたので、無理を言って働かせてもらうことになりました。ただ、歩合制ですので利用者数が増えないことには収入になりません。
2ヶ月経っても利用者が5人くらいしかいない状況で、お金がなくなる不安から結局退職することを決めました。
転職失敗談▼
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【転職失敗談】理学療法士の僕が転職して2ヶ月で辞めてしまった4つの原因
理学療法士の僕はこれまでに転職を3回、4つの職場を経験してきました。 その中でも、最短で辞めてしまった期間が2ヶ月。これは僕が唯一転職に失敗したときの話です。 僕の場合、次 ...
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4つ目の職場:整形外科クリニック(現在)
2つ目の職場を辞めてからの半年間は、ほぼ収入のない生活をしていました。
前述したように、収入を減らしてでも働きやすい職場に就職しました時期もありました。
こちら▼では、僕が働き方を見直した半年間をまとめています。
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働きやすい環境を探し求めた結果!好条件で家から徒歩8分の職場に転職しました【理学療法士の転職】
僕のこの半年間の動きと現状を踏まえてお伝えします。 昨年末に8年間勤めた回復期リハビリテーション病院(2つの病院)を退職。 そこから半年ほど自分の働き方を模索していました。 ...
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こちら▼で僕が就職している整形外科クリニックの特徴をまとめています。
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【転職体験談】理学療法士が「整形外科クリニック」で働く10のメリット
理学療法士が活躍できる場って、沢山ありますよね。 僕が若手の頃は、給料や休日日数のことは二の次で、「勉強できるところ」を優先して病院で働くことを決めました。 そんな僕も9年目になり、これ ...
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やりたいことが見つかるだろうと思ってブログに力を入れてみたり、プログラミングを勉強してみたりしました。
でも、収入面の不安から心も不安定になり、やりたいことに身が入らなくてなってきたのです。このとき、「やっぱり安定した収入は必要なのだ」と実感したのです。
僕は収入面を確保しつつも、人間関係も良い働きやすい職場を選びました。
それに、年収は病院勤務時代380万円だったのが、整形外科クリニックに転職しただけで430万円に増えました。もちろん昇給もあります。年収は50万円増えたわけです。
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理学療法士が転職しただけで年収50万円UPしたリアルな話
理学療法士や作業療法士、言語聴覚士として働いていると、「このまま今のところで勤めていて給料は増えるのか」って気になってきますよね。旦那さんだけの収入で家族を養っている家庭では特に。 若い療法士も、これ ...
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理学療法士の給料は、今後増えていくのでしょうか?
理学療法士の平均年収は400万円前後です。昇給は2,000~5,000程度。
色んなところで「理学療法士の給料は、今後上がらない」と言われていますが、これはあながち間違いではありません。
なぜなら理学療法士が行う業務は保険点数によって報酬を得ているのです。つまり、理学療法士の給料は診療報酬の中から得ているのです。
診療報酬は国民が支払っている税金の中から捻出しており、その医療費は年々増加傾向にあります。平成27年で国民医療費は42兆3644憶円にもなっています。医療保険費の負担を緩和する目的で設置された介護保険費も、年々増加傾向にあります。
このような状況において、如何にしてコストダウンを図るかが国には求められているのです。
どこでコスト削減を図るかと言うと、直接命に関わらない介護職やリハビリ職がターゲットとなりやすく、実際に診療報酬の点数は年々少しずつ減らされています。
また、平成28年の医療保険改訂において、FIMのアウトカム評価が導入されました。具体的な評価内容はここでは語りませんが、この評価が導入された意図には「効果の出ていないリハビリは算定不可または減算対象となります」ということです。
さらに、理学療法士や作業療法士の人数はここ10年の間に急激に増えています。理学療法士は毎年1万人以上、作業療法士は5千人以上が排出されています。
このような状況下において、リハ職すべての人がただ同じように働いていても、給料は上がらないのは目に見えてわかることです。
10年前までは長く勤めれば、年功序列式に給料が上がる時代でした。僕の知っている科長では年収800万円や1,000万円という人もいます。ただ20数年同じところでコツコツ働いてきた結果です。
今の時代では同じように給料は上がるかは甚だ疑問です。
老後どれだけのお金が必要なのか知ってますか?
日本において、老後資金はどれくらい必要なのでしょうか?
高齢者にもなれば若い時よりも支出が減ります。60歳から30年生きるとして、年金とは別に夫婦二人合わせて3,000万円の資産があれば老後は暮らしていけると言われています。老後資産はこれくらいあると安心です。
もう少し長生きすると考え、例えば60歳で退職し、95歳まで生きた場合。定年後35年間は年金生活になるとするなら、生活水準を保って生活しようと思うと約6,000万円は自分で用意しないといけないと言われています。(参考:フィデリティ退職・教育研究所所長が割り出した「退職後に必要な生活資金総額」)
今後、年休受給開始が70歳に引き上げられる可能性は多いにあり得ますし、介護保険や医療保険負担額も増加することが予想されます。すると、益々老後資金を残していく工夫が必要になるわけです。
収入に余裕があれば資産運用も視野に
年金給付額が減る将来において自分で今からコツコツお金を貯めていく必要があります。
前述したように、老後は夫婦合わせて3,000〜6,000万円必要になります。
老後資金をどのように増やすかについては、
- 貯金する
- 資産運用
- 老後生活水準を下げる
- 無駄遣いを減らす
- 働く期間を延ばす
ということが必要になります。
僕が考えていることの一つは、確定拠出年金をやることです。これに関しては現在、実際に始めています。60歳以降にしかお金を引き出せないのがデメリットではあるのですが、確定拠出年金をするメリットは節税効果があることです。
どれくらい節税できるかはこちらの例を見てみましょう。
例)
年収(便宜上、課税所得とする)400万円の人が、毎月18,000円ずつ掛金を拠出した。
- 1年の掛金の総額 18,000円×12カ月=216,000円
- 所得税 216,000円×所得税の税率20%=43,200円
- 住民税 216,000円×10%(一律)=21,600円
43,200円+21,600円=64,800円
引用)https://www.resona-tb.co.jp/401k/begin/401k-can-tax-saving.html
あくまでも例ですが、例えば毎月1万円程度の余裕があれば、未来の自分や家族のためにお金を貯めておけば良いのです。今の余裕分で運用するのです。
そうすれば、将来も安心して暮らしていけます。
そのために、今お金を少しでも稼いでおく必要があるのです。
こういうのは、知らないと損していることって結構あるんですよね。
特に働き盛りの20代、30代の人はお金について学ぶ必要があるのです。
転職しただけで年収を50万円上げた
若いうちから給料を上げようと思うなら、最初から給料の高い職場に転職することです。
僕が4年間務めた病院では、年収が360万から380万円に増えました。1年で年収5万円のUPということになります。
ですが、このまま平社員を続けていると10年勤めて50万円強のUPという計算です。
年齢給や経験年数によっては、もう少し上がるかもしれませんが、せいぜい10年勤めて100万円UPすれば良いほうでしょうか。
僕は転職しただけで年収が50万円UPしました。転職しただけです。
もちろん昇給もあるので、年収は年々UPする可能性は高いです。
仮に今すぐ50万円年収が増えると、10年すれば500万円の差がつくわけです。(昇給が同じように見込めると仮定して)
このように、給料を上げたいのなら、給料の高い職場へ転職するのが最も早いのです。
僕は収入が増えてからと言って、高級車を買ったり、旅行に行きまくりたいわけではありません。贅沢をしたいわけではないのです。
僕はスーパーでアイスを買って、テレビを見ながらゲラゲラ笑えたら、それだけで満足するに人間です。お金はほとんど使いません。
ただ、お金があれば参考書は躊躇わずに買えますし、会いたい人にも会いにいけます。これらは未来の自分への投資なります。また、前述したように確定拠出年金などの資産運用にも踏切やすくなります。
理学療法士が給料を上げるには、こちら記事▼にも書いていますが、国立か公立の病院に勤めるか教員になれば年収600万円程度は狙えるでしょう。
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理学療法士が"給料の高い職場"で働くには?具体的な方法を解説
理学療法士のかずぼーです。 理学療法士も働く上で、給料のことは結構気になりますよね? このまま理学療法士として普通に働いていて、給料って増えるの?ってこともしかり。 家庭を ...
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または、訪問リハビリのインセンティブ(歩合制)を導入しているところでは500万円は目指せます。
副業で年収を70万円上げた
もう一つ僕が収入を増やした手段がブログです。
僕はブログを2つ運用しています。
一つはこのブログ「かずぼーの働き方なび」です。このブログを本格的に始めて約3ヶ月。
このブログでは、リハビリ職(理学療法士・作業療法士・言語聴覚士)の働き方を解説しているブログです。人生の大半は仕事しています。ですので、働き方というより生き方を導くためのブログです。
働き方に悩んだり、生き方に悩んだリハビリ職の人が、僕のブログを通して少しでも生きやすくなれば幸いだと思い情報発しています。
もう一つは「かずぼーのリハビリ大全」。
こちらは月間最高14万PVのブログです。どちらかと言えば、こちらのブログのほうが露出度は高いと思います。リハビリの評価や治療を中心に解説しているブログで、こちらは2年前からコツコツ書き始めていました。
2つのブログを合わせて、月に5~7万円程度の副収入を得ています。年収にして70万円くらいです。
ブログでどうやって収入を得ているのかと言うと、大きな収入源は広告収入になります。
自分が過去に悩んだことは、必ず誰かの役に立ちます。それをブログに書くのです。ブログは自分が悩みを解決したことを発信するツールです。
もしブログのアドバイスが欲しい場合はコンサルもしていますし、簡単な質問ならお問い合わせからでもお答えします。
もちろん、転職に悩んでいるという相談でも構いません。
副業と言っても、ブログ以外にもあります。
こちらの記事▼でも、理学療法士が給料を上げる5つの方法をまとめていますので参考に。
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理学療法士が"給料を上げるため"にできる5つの方法
30代で理学療法士を目指す学生と話をすることがありましたが、このくらいの年齢になると特に給料面は気になりますよね。 30代になると新卒者のように「やりがい。」だけで仕事をするのは難しいです。結婚して、 ...
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ブログの良いところは、一度収益化に成功するとたい半自動的に毎月収入があるということです。ブログは最初効果が出にくいので挫折する人が多いのですが、後で結果が出るものです。
それに、ブログを始めたことで色んな方と出会いました。ブログを始めたことで読者の方からたくさん質問が届いたり、個人宛にお仕事の依頼が来ることもありました。
気の合う仲間も増えました。
遠く離れた人、絶対に会えないすごい人とも話せるようになり、人生が大きく変わりました。自分自身、そして理学療法士としての可能性も広がりました。
以前までの僕は、理学療法士のことをただひたすら勉強し、患者に還元する毎日でした。それがブログを始めて外に発信するだけで、今まで見てきた景色が大きく変わったのです。
僕にとっては大きな一歩でした。
副業に興味のある方はこちら▼がおすすめ。
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人生100時代を生きる理学療法士におすすめの副業は?
2017年11月20日。厚生労働省が副業を認める内容の改正案を提示しました。 というもの、国の財政はひっ迫しており、医療保険・介護保険費は年々増加傾向にあります。 ご存知の通り、日本は高齢化少子化が進 ...
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一つでも行動すれば道は開ける
ここで学んだことは、行動すれば道は開けるということです。
今までは、リハビリ職にどことなく閉塞感を感じていましたが、自分自身が一歩を踏み出したことで世界が広がったのです。
自分が何も行動しなかったら、何も変化はないのは当然だったのです。
自分の働き方を見直したことで一時的に収入が減ったりしましたが、そこでもまた学びがありました。
結果的に、年収も上がり働きやすくて不満のない生活を送れています。(当然、どこまで続くかはわかりませんが)
ただ、僕が言いたいことは、自分の未来は自分で作っていくということです。誰も道は作ってくれないのです。
転職も副業も大きなリスクはありません。もちろん、ちゃんと考えて行動しなければいけませんが。
僕は、転職をしたことでストレスがなくなり、本業はむしろ楽しんでやっているくらいです。ストレスがない分、副業にもさらに力を入れることができています。
僕が転職を多く経験しているのは、自分の働き方や生き方を変えようと本気で思って行動してみたからです。
一歩を踏み出せば、可能性は一気に広がるということをあなたにも知ってほしいです。