僕は理学療法士9年目になるのですが、これまでに3回職場を変わっています。つまり4つの職場を経験してきました。
新人時代は働くことが辛くて、「理学療法士って、給料が安い割にきつい仕事なんじゃない?」と疑問に思ったこともありました。
僕は今は整形外科クリニックに勤務していますが、非常に働きやすいと感じています。
もし、今あなたは理学療法士を辞めたいと感じているのなら、僕から言えることは、もう少し考えてみてはどうかということです。
ここでは、4つの職場を経験してきた僕から、理学療法士は続けたほうが良い理由をお伝えします。
自分は理学療法士に向いてないと悩むこともある
1年目や2年目の若いセラピストほど「自分は理学療法士に向いてない」と感じる人もいるかもしれません。
すると、「自分には向いてない → 理学療法士を辞める」
という構図に陥りがちですが、理学療法士は素人とは違い、専門家だということを忘れてはいけません。
つまり、3年や4年学校で理学療法を習った程度では、まだまだプロとは言えないレベルなのです。1年目や2年目で自信を持って働けるセラピストはほとんどいません。僕もそうでしたから。
もし、1年目やそこらで怖いもの知らずで自信満々なのであれば、むしろ危機感をもったほうがいいくらいだと思うのです。
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1年目の僕は患者さんとうまくコミュニケーションが取れず、患者から「あなたのリハビリはしません」と言われて凹んだこともありました。
さらにできの悪かった僕はろくに評価も出来ず、上司から徹底的に指導され、夜遅くまで居残りしていたこともありました。
確かにそのときは「辛いし、理学療法士って何やねん!」と自暴自棄にもなりました。ですが地道に努力を続けていると、3年目くらいから患者さんと接することにも慣れてきたのです。こんな僕でも新人指導をするくらいにはなっていました。
9年目にもなると、どんな患者でも拒否が強かろうとも対応できる自信を持つようになります。1年目の頃とは随分と柔軟に働けるようになりましたね。
そうやって「素人 → プロ(っぽく?)」なっていくものです。
理学療法士は残業が多いって嘘!
特に病院は残業が多い傾向にあります。若手の多くは病院で働きたい人が多いですよね。
病院は医学的情報が多いことや多職種との関わりが多いので、勉強になることから人気は高い分野です。
また、大きな規模の病院などでは研究に力を入れているところも多いでしょう。スキルアップという意味では病院勤務はアリです。ただ帰りが遅くなり疲れることもありますね。
僕の病院勤務時代の話なのですが、症例発表が年3回、新人や学生指導、雑務も多く、21時頃まで残業することは普通でした。
ただ3年目以降にもなると仕事に慣れ、要領も掴んでくるので、残業することがほとんどなくなったのです。それでも仕事量は多く、たまに残業することもありましたが。
5年目に職場を変え、2つ目の職場を経験したのですが、その職場では新人さんでも定時に帰っていました。
もし、残業が少ない職場に勤めたいのであれば、介護領域の職場(デイケアや介護老人保健施設など)や人数の少ないクリニックなどが良いでしょう。
ちなみに、今僕の勤める整形外科クリニックでは残業をしたことがありません。患者さんを診る以外の業務がほぼないためです。
結局のところ、理学療法士は残業が多いというよりも、個人のタイムマネジメント力を高めることや職場を変えるだけでも残業とは無縁になるのです。
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理学療法士の給料は安いのか?
理学療法士は医者や看護師や薬剤師と比べると医療職の割に給料は低いです。
ただ、一般的な企業と比べてみると、理学療法士の初任給は約23万円、大卒者の初任給は20万ちょっとです。理学療法士ってそこまで給料が悪いわけではないのです。
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しかも、給料は職場によるところであり、例えば訪問リハビリなどでは500~700万くらいは狙えることもあります。管理職でもそれくらいは狙えますね。もちろんある程度の年数と経験、能力が必要になりますが、それはどの職業に就いても同じことです。
訪問リハビリの詳細▼
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僕は、8年間回復期リハビリテーション病院に勤務し、その後に訪問リハビリに従事した経験があります。 病院で働く療法士は、退院後の生活を見据えながら患者さんのリハビリをしていますが、退院していく患者さんを ...
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理学療法士を辞めるには、相当な覚悟が必要
あなたが理学療法士になるために費やした費用と労力、時間は掛け替えのないものです。学費だけで300~500万くらい払ってるはずです。
大きなお世話かもしれませんが、学費をご両親が払っていたのなら気づかないかもしれませんが、それらはあなたが理学療法士になるために投資した大切なお金です。
業界を変えるのは、今までに費やしたお金、時間、労力、親からの信用を返上するための覚悟が必要です。
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40歳を超えた理学療法士でも転職できるのか心配になっている人もいると思います。 一般的には、40代は20代よりも転職の面では不利になりやすいです。理学療法士も同じことです。 40代は、20代と比べても ...
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理学療法士を辞めるより「あなたが変わること」「環境を変えること」で解決する
理学療法士を辞めたいと思う理由には、
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- 残業が多い
- 人間関係がうまくいかない
- 嫌いな上司がいる
- 研究ばかりで疲れる
- 症例発表、学会発表が辛い
- 新人、学生指導など多い
挙げたらキリがないです。
これらに悩んで過去の僕のように「理学療法士って何やねん!」と自暴自棄になることもあるでしょう。
理学療法士が嫌いになり、別の業界を見たくなる気持ちはわかりますが、実際のところ、他の業界に飛び込んだとしても、理学療法士としての資格は全く使えません。
「もう少し楽な仕事を、、、」と考えても、給料が極端に下がるリスクもあります。逆に給料アップを図り転職したとしても、今よりもっと苦労するかもしれません。
理学療法士は仕事内容は、社会的なみても働きやすい業界なのです。
理学療法士として4つの職場を経験した僕が思うのは、「あなたが変わること」や「職場を変えること」で十分解決できる課題だったりします。
他の業界では何十社、何百社と採用試験をしますが、理学療法士でそんなに沢山面接をした人を僕は聞いたことがありません。
理学療法士は、自由に環境を変えられるのです。
理学療法士が転職するなら転職サイトを使ったほうが良い理由▼
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【体験談】理学療法士(PT)で転職に不安がある人は転職エージェントを活用したほうが良い
理学療法士のかずぼーです。 転職する時は、どのようにして求人を探していますか? ネットで求人を探したり、ハローワークに行ってみたり、知り合いに良い職場を聞いてみたり、色々探す方法はありま ...
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