理学療法士のかずぼーです。
患者からは、「先生の給料が高いでしょ」「これから高齢者が増えるから安泰だね」などと言われますよね?
果たしてそうでしょうか?
理学療法士の業界内では、むしろ「理学療法士は給料が安い」「将来性がない」などと言われたりもします。
実際のところどうなのでしょうか?
理学療法士の収入面の現状を理解し、将来の収入の不安を解消するためにとるべき行動についてお伝えします。
理学療法士の収入について現状を簡単に見てみよう
理学療法士の収入の相場はどのくらいか知っているでしょうか?
以下に理学療法士の収入の平均値をまとめています。
- 年収:408万円(厚生労働省の平成30年賃金構造基本統計調査より)
- 昇給:2000円前後
- 賞与(ボーナス):60万円前後
- 退職金:職場や勤続年数による
- 生涯年収:1.77億円
給料は職場によりますし、役職、実績によりかなり差はあります。
続いて、一般企業の収入について見てみましょう。
- 年収:432万円(国税庁の民間給与実態調査より)
- 昇給:約3000~6000円
- 賞与:約74万円
- 退職金:職場や勤続年数による(概ね1000~2000万円程度)
- 生涯年収:1.90億円
一般企業と比べると、理学療法士の給料は低いことがわかります。
理学療法士と一般企業の年収を比較▼
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理学療法士の給料は安いの?高いの?一般企業と比べてみた
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理学療法士は給料が上がらない
ここ数年、理学療法士の平均年収は下がっています。
2002年ですと、平均年収430万円を超えていました。
引用)https://ameblo.jp/ryochin577/entry-12450968032.html
しかし、平成30年では約408万円まで下がっています。
理学療法士は収入が低い若年層が多いことで、平均すると給料が下がっているとも考察できます。
いずれにしても、理学療法士全体の給料が上がるような追い風は吹いていない現状もいくつか挙げられます。
- 理学療法士の数の増加
- 診療報酬が上がらない
この辺りは用意に考えられます。
給料が上がらない理由①.理学療法士の増加
過去には理学療法士の数が圧倒的に足りていなかったため、給料も高い傾向にあったようです。
2017年の時点では理学療法士の数は15万人以上に達しており、毎年1万人以上増えています。
引用)https://www.pt-ot-st.net/index.php/topics/detail/565
理学療法士の希少性はほぼなくなっているとも言えるでしょう。
給料が上がらない理由②.診療報酬が上がらない
医療費は平成30年には過去最高の42.6兆円にもなります(厚生労働省:平成 30 年度 医療費の動向より)。
国の財源圧迫により、リハビリ分野の診療報酬が上がるとはとても思えない現状です。
外来リハビリで介護保険保有者の月13単位のリハビリテーションの廃止もあり、介護保険領域のシフトされていくことも考えられます。
理学療法士として働いているとどれくらい稼げるのか?
理学療法士の平均的な収入がわかったところで、僕たちに何ができるでしょうか?
ただ普通に働き、年功序列式に給料が上がることだけを考えるのは危険です。
就職先の業績が悪化すれば、給料が下がることも考えられます。
2019年にトヨタの「終身雇用の崩壊」が話題になりましたが、長く勤めていれば安泰の時代ではありません。
これは理学療法士も例外ではないでしょう。
先に述べたように理学療法士の数が増え、診療報酬が下がっていけば、リストラ・早期退職もあり得る話です。
理学療法士として働いているなら、どれくらいの売り上げに繋がっているかざっくりでも良いので計算してみてください。
理学療法士一人当たり、年800万~1000万円といったところでしょう。
労働分配率は40~60%ですので、年収320~600万円くらい。理学療法士の年収と合致します。
もし、業績悪化で売り上げが下がっていくのなら、年収が下がるか、人材カットも考えられるわけです。
- 今の職場で出世できるのか?
- 役職が就けばどれくらい収入は増えるのか?
- ライバルはいないのか?
など考えることは沢山あります。
昇給なしやあっても500円などの職場もありますが、そこから給料が大幅に上がることは難しいかもしれません。
それなら思い切って職場を変えてみるのもありです。
求人は探せばたくさんあります。転職しやすいのが理学療法士のメリットです。
理学療法士におすすめの転職サイト【厳選】▼
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理学療法士におすすめの転職サイトをご紹介【体験談から厳選】
転職経験者の理学療法士のかずぼーです。 僕は転職を期に、病院や訪問リハビリ、整形外科クリニックを経験してきました。そのおかげで患者を診る目や知識・技術が養われてきたと感じています。 &n ...
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本業だけで不安なら副業も始めてみよう
収入を増やす手段は職場を変える以外にも考えられます。
いきなり独立・開業となるとハードルは高くなりますが、副業として副収入を得ることは比較的簡単です。
まだまだ副業を認めない職場は多いですが、2017年に政府が副業解禁し、副業の流れは確実に来ています。
「人生100年時代」と言われることや、2018年に金融庁が年金2000万円足りないなどの報告もあり、将来を考えると収入源を分散させておくことが大切になります。
副業の方法は、週末開業やライター業やブログ運営、物販など、個人でできる副業は調べればたくさんあります。
理学療法士におすすめの副業▼
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人生100時代を生きる理学療法士におすすめの副業は?
2017年11月20日。厚生労働省が副業を認める内容の改正案を提示しました。 というもの、国の財政はひっ迫しており、医療保険・介護保険費は年々増加傾向にあります。 ご存知の通り、日本は高齢化少子化が進 ...
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「個人の時代」と言われる昨今、自分の得意なことで副収入を得ることで新たなスキルが身についていきます。
注意点ですが、副業を始めるなら就業規則や雇用契約書をよく確認しておくことです。
会社に無断で副業を始めて会社の人に知られ、減給処分を課せられていた事例もいます。副業を始めるにもいろいろ調べることもあるでしょう。
将来の収入の不安を解消するには資産運用を始めよう
今の収入をどう増やすのかも大事ですが、将来に資産を分散しておくこと考えてみましょう。
理学療法士の平均年収は408万円で一般的にみるとやや低いですが、決して悪いわけではありません。
少しでも経済的に余裕があるなら、将来のために資産運用は絶対しておいたほうが賢明です。
資産運用と聞くと、アレルギー反応を起こす人もいるでしょう。
株やFXなどをイメージし、ギャンブルを想像して遠ざけてしまう人もいると思います。
資産運用はギャンブルではなく、将来収入がなくなるリスクを回避するための保険という位置づけです。
金融庁が発表した「老後2000万円の年金が足りない問題」は、そもそも計算自体がざっくりとしたものです。
65歳の夫婦の1カ月あたりの支出がだいたい25万円。
そして将来月の年金額が約20万円となり、5万円足りないという計算です。
そして、95歳まで30年生きたと想定すれば、「ざっくりと2000万円足りないかも」
という話です。
そもそも結婚する人は減っていますし、住んでいる場所も、月々の支出額も人それぞれ、95歳まで生きられないかもしれません。
老後資金がどれくらい足りなくなるのかは自分次第ということになります。
とはいえ、高齢者が増え、若者が減っている日本において老後年金だけに頼るのは危険であるのは事実です。
だからこそ、個人でできる資産運用を始め、今から資産を積み上げていく必要があります。
「将来資金が足りなくなる心配」は自分で回避することが求められているのです。
お金を銀行に預けていても金利は低く、引き出し手数料だけで損するくらいです。
貯金するよりは、少額でも資産運用に回して将来の収入をコツコツ増やしておくほうが断然安心です。
今は国が用意したiDeCo(確定拠出年金)や積立NISAという制度があります。
簡単に説明しますが、これらは少額で長期間積み立てていく資産運用です。
国内外に分散投資しておけば、さらにリスク回避となります。
これら2つメリットでもある節税効果だけでもかなりお得な制度であることがわかります。
僕も資産運用初心者ですが、この2つの制度だけは実施しています。
投資初心者の運用状況▼
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【投資初心者の運用状況】理学療法士も将来のために資産運用を始めよう
理学療法士としてこのまま働き続けていて、将来の収入に不安を持っていませんか? 「理学療法士として働き出したけど、思っていたより給料が安い」 「理学療法士の給料は今後増えない」 「職場の昇 ...
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理学療法士で収入に不安があるなら行動しよう
理学療法士はお金の話が苦手な人も多いでしょう。
やりがいも大切ですが、生きていく上でお金の話は避けては通れません。
理学療法士が年収400万円代で、一人暮らしをするなら十分暮らしていけるでしょう。
ですが、結婚して家庭を持ち子供ができることを考えると、若い世代こそ収入を上げる方法や資産運用も始めておいたほうが良いと考えられます。
理学療法士の年収推移を考えても、平均的には下がっていくことが今後も予想されます。
しかし、これからは個人の時代と言われるように、理学療法士以外の強みを見つけ、収入源を分散させておけば収入の不安も解消されるはずです。