あなたは理学療法士として、どんな気持ちで日々働いているでしょうか?
「患者が良くなっていくのは嬉しい、やりがいがある」
と思う人も多いでしょう。
理学療法士は人の命や人生を左右するお仕事でもあります。とても責任感を感じる人も多いでしょう。
命の重さ、人生の重さを背負いきれずにその重さに押しつぶされそうになり、理学療法士自体が辛くなっている人もいるのではないでしょうか?
そんな人に向けてこの記事を書いています。
何となく厳しい理学療法士の業界が辛い
あなたが理学療法士を志した動機は、何だったでしょうか?
「自分が怪我をして、理学療法士の先生にお世話になったから」
「家族の介護が必要になったから」
「これからは高齢者が増えるし、需要があると聞いたから」
「とりあえず資格を取りたかったから」
「何となく」
動機は人それぞれでしょう。
学校で医療のことを学び、実習に揉まれ、それなりにこの業界の厳しさを知りつつも、やっとの思いで資格を取った人も多いと思います。
そして、「新入職者は、最初働くなら病院が良い」と聞いて働いてみるけど、人の人生、人の命の重みに耐えられなくなっている人もいるのではないでしょうか?
「自分は理学療法士に向ていない」なんて悩む人もいますが、僕はそうは思いません。
「理学療法士に向かないというよりも、今の職場が合っていないだけかもしれない」
そう思うのです。
理学療法士が働く場所は、たくさんある
理学療法士が働く場所は、
- 病院
- 介護老人福祉施設
- 訪問リハビリ(病院や訪問看護ステーションなど)
- デイケア
- 外来
などたくさんありますよね。
病院でも急性期では、命に関わる。
回復期では、人の痛みやその後の生活に関わる。
維持期では、人の死に直面する。
訪問リハでは、人生や生活に関わる。
理学療法士は、どこに行っても尊い職業です。むえに使命感を感じる人も多いでしょう。むしろそう感じない人のほうが少ないでしょう。
でも、その使命感に押しつぶされそうになる人もいると思うのです。別に珍しいことではありません。
医療・介護は思いやりだけではできないのです。思いやりの裏に、冷静で分析的思考も併せ持っていないといけません。
人が亡くなったり、脳卒中で高次脳機能障害を呈した患者に怒鳴られりすることもよくあります。むしろ、ドライな気持ちで患者に接するくらいがちょうど良い場合もあります。
重症患者がきついなら介助量の少ない領域で働くと良い
人の命、人生を背負うことが重荷になっている人は、理学療法士として活躍できないのか?
命の危険が少ない分野を選べば良いのです。
例えば、外来リハやデイケアです。
外来リハは、とにかく痛みを訴えて来院される人が多いです。外来リハでは、自分の足で歩いてくる人が多いです。 介助量は圧倒的に少ないです。トイレ介助も必要なし。
整形外科クリニックの詳細▼
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理学療法士が整形外科クリニックに転職して2ヶ月。クリニックで働くための大事な考え方
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デイケアも、ある程度症状が安定している人がリハビリを受けられます。
訪問リハビリでも、重症度の低い職場を選べば良いのです。
訪問リハビリの詳細▼
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訪問リハビリの魅力とは?病院から訪問リハビリへ転職した理学療法士が思うこと
僕は、8年間回復期リハビリテーション病院に勤務し、その後に訪問リハビリに従事した経験があります。 病院で働く療法士は、退院後の生活を見据えながら患者さんのリハビリをしていますが、退院していく患者さんを ...
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要するに、今の職場で辛くなっているなら、職場を変えてみることです。
そんな軽い気持ちで仕事をするなと言う人もいるかもしれませんが、働く理学療法士自身が辛いと思っているようでは、患者に良質なリハビリを提供できないと僕は思うのです。
外来リハビリでは、命や人生というより、痛みについて詳しくならないといけないし、それはそれでまた別の課題が出るわけです。
要するに、適材適所があると言うことです。
僕も3回転職し、これまでに病院、訪問、外来と経験してきました。
僕は8年回復期の病院に勤めていたので介助は得意ですが、今勤めている外来クリニックは介助することがほとんどないので、身体的にはかなり楽です。
病院が向いてる人、訪問リハが向いてる人、外来が向いてる人。あなたが働きやすい職域があることを知ってほしいです。