理学療法士の僕はこれまでに転職を3回、4つの職場を経験してきました。
その中でも、最短で辞めてしまった期間が2ヶ月。これは僕が唯一転職に失敗したときの話です。
僕の場合、次の職場を焦って決めてしまったのがいけなかったのです。「次の職場は、きっと良いところだろう」という安易な気持ちで職場を選んでしまいました。
先に申しておくと、職場が悪いわけではありません。自分の働き方に合ってなかったのです。自分の選択ミスが原因で、せっかく入職させてもらった職場を2ヶ月で辞めてしまうことになりました。
なぜ僕が「転職に失敗したのか」、その原因をここでシェアしたいと思います。
この記事を読んている理学療法士のあなたも、僕と同失敗をしないように転職の準備をしましょう。
理学療法士の僕が転職しようと思った理由
僕の経歴を言いますと、
- 回復期&療養の病院4年
- 回復期病院4年
- 訪問リハビリ2ヶ月
- 整形外科クリニック(現在)
です。
回復期の病院で丸8年回復期リハを経験してきました。そこで、そろそろ違う職域も経験してみたくなったのです。
回復期は"在宅復帰を目指す患者"を対象に、歩行訓練や生活リハ、在宅復帰に合わせて家屋調査などを行います。
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回復期の病院で8年勤めた理学療法士の僕が"回復期リハビリテーション病院の働き方"を詳しく解説
僕は理学療法士になって8年経ちますが、その間に2つの回復期リハビリテーション病院で実務経験を積んできました。 回復期のリハビリは、勉強になるからという理由で新卒者にも人気の分野です。 & ...
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回復期では、在宅を見据えてリハビリを提供するので、患者が退院した後の生活がどうしても気になってくるのです。
そんなこともあり、病院勤務時代に訪問リハビリを週に2回ほどさせてもらっていました。
訪問リハビリに面白さを感じた僕は、次の職場を訪問リハビリにしようと考えました。
訪問リハビリについて知りたい方はこちら▼
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訪問リハビリの魅力とは?病院から訪問リハビリへ転職した理学療法士が思うこと
僕は、8年間回復期リハビリテーション病院に勤務し、その後に訪問リハビリに従事した経験があります。 病院で働く療法士は、退院後の生活を見据えながら患者さんのリハビリをしていますが、退院していく患者さんを ...
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それで、色々訪問リハビリの求人を探していたのですが、なかなか見つからず、たままた知り合いが訪問看護ステーションを起ち上げているというのを聞いて、そこに就職させてもらうことになったのです。
知り合いだけに、割とあっさりと就職が決まって「良かった、良かった」と、その時は思いました。
このときはまだ自分が転職に失敗し、たった2ヶ月で退職するとは思ってもみなかったのです。
【理学療法士に知ってほしい】失敗原因①.「知り合いだから」という理由で安易に転職したのが間違い
回復期の病院を辞めて、訪問リハビリを探していたのですが、なかなか良さそうなところありませんでした。
安易に「知り合いだから」という理由で就職先を決めてしまったのが失敗の原因でした。
僕が転職先に求めた条件
僕が希望した条件は、給料はそこそこ(手取りで20万円くらい)、休みは多いほうが良い。要するに自分の時間がもう少し欲しかったのです。
非常勤、歩合制(例:40分3,000円)ということで、週4日出勤を希望しました。しかも、利用者と関わっていないときは帰宅できる条件を提示。
知り合いだけに、結構無茶な要求をしたのですが、それを受けれ入れて頂けました。
ただ、働き出して2ヶ月たっても1週間の担当利用者数は5人。こんなのでまとまった給料にもならず、さすがに生活が苦しくなってきました。すぐに辞めた理由がまさにこれです。
確かに空いてる時間は自由になるのですが、給料があまりにも少なすぎて不安がいっぱいになります。不安になると、自由な時間もロクに生産性のある行動ができなくなりました。
やっぱり安定した給料があったほうが、精神衛生上良いことをこの経験から身をもって知りました。そして、自由な時間があれば、生産的な行動がとれるというわけでもないことにも気づきました。
理学療法士は、知り合いの紹介で転職すると失敗してしまう▼
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理学療法士の転職で"知り合いの紹介"が一番失敗しやすいからおすすめしない理由
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【理学療法士に知ってほしい】失敗原因②.転職先に求めるものを明確にしていなかった
前述した通り、就職するにあたり求める希望の条件は提示していましたが、それよりももっと自分が求めるものを整理していなかったことにあります。
僕の場合は、緊張感のありすぎる職場ではかえって窮屈になり、積極性が失われる傾向にあります。
逆に、伸び伸びした環境のほうが積極的な発言や行動がとれる傾向にあります。あくまでも僕の場合はです。
給料や休みの多さよりも、まず人間関係の良いところを探そう!ここを基準に職場探しを再スタートさせました。
職場見学で、厳しそうな雰囲気出されると一瞬で候補から外れる。身体は5キロくらい重たくなるし、軸足は後ろに下がる。身体は正直だ。
理学療法士が転職するなら、人間関係を重視したほうが良い理由▼
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理学・作業療法士は"人間関係"で職場を選んだほうが良い理由
理学療法士が就職先を決める時、何を基準に決めれば良いか悩みますよね。 「給料が高い職場が良い?」 「それとも勉強できる病院が良い?」 「やりたいことができる職場を選ぶべき?」 &nbs ...
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【理学療法士に知ってほしい】失敗原因③.転職後の働き方をイメージしていなかった
給料はそこそろでも、自由な時間が多いほうが生きやすいし、やりたいこともできるんじゃないかと考えていました。僕のやりたいこととは、副業とかブログです。
訪問リハビリが本当にやりたかったと言われると、そうでもなかったのかぁと今では思います。
人間関係が良いところを基準に職場を選ぶと、別にそれがデイケアであろうと、老健であろうと、今勤めている整形外科クリニックであろうとどこでも良かったのです。
どこでも良いというとまた語弊がありますが、一生懸命取り組めるならどんな職域でも誇りをもって仕事ができると思うのです。実際、この基準をもとに就職先を決めてから、全く不満なく働けるようになってむしろ毎日が楽しいくらいです。
働く環境が変われば、人はこんなにポジティブな気持ちになるのかというのを実感しました。
転職後に僕が勤める整形外科クリニックの特徴▼
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【転職体験談】理学療法士が「整形外科クリニック」で働く10のメリット
理学療法士が活躍できる場って、沢山ありますよね。 僕が若手の頃は、給料や休日日数のことは二の次で、「勉強できるところ」を優先して病院で働くことを決めました。 そんな僕も9年目になり、これ ...
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【理学療法士に知ってほしい】失敗原因④.転職サイトを利用していなかった
僕は、転職する際訪問リハビリに拘ってしまったので、多くの求人の中から就職先を探すということをしていませんでした。これが転職における大きな失敗です。
それほど多くない選択肢の中からしか、就職先を選ぼうとしていなかったので、「このままでは就職できないかも」と焦り始めて、安易に「知り合いだから」という理由で就職を決めてしまいました。
2ヶ月で辞めるときは、かなり申し訳ない気持ちになりましたね。でも、不満を持ったまま働き続けても経営者にとっても思わしくないだろうと判断したので、思い切って退職の旨を伝えました。
そして、そこから職場選びが始まるわけですが、今度はより多くの求人の中から就職先を探そうと決めました。そこで転職サイトを利用しました。
理学療法士が転職に失敗しないためにも、就職先の選択肢は増やしておいたほうが良いと僕が考えています。
いざ転職しようと転職活動をしたときに就職先が1つか2つしか見つからないと「ここで良いか!他にないし」と、この先何年も勤める職場をたった少数の選択肢の中から選ぶことになります。それでは転職に失敗するリスクが高いといえます。
転職サイトを使うことで、もっと多くの求人を目にすることができ、たくさんの選択肢の中から就職先を選ぶことができます。
選択肢が多いほうが転職に成功しやすいのは、僕の経験上明白です。
自分の力だけで求人を探すと、限られた情報しか得られない恐れがあります。転職サイトに登録すると、非公開求人もあり、ネットでは公開されていない求人も数多く紹介してくれます。
僕のように2ヶ月で辞めてしまうと、せっかく利用者やスタッフと関係性が築けてきたのに、「退職します」というのは中々勇気がいります。あと、退職する際の手続きや新たに就職先を探すのも多大な労力です。
そうならないためにも、安易に転職を決めるのではなく、理学療法士や作業療法士の求人は探せばいくらでもあることを知った上で、転職活動を進めましょう。
転職サイトは2つ、3つは登録して求人を探したほうが良いでしょう。多くの求人の中から選んだほうが遥かにスムーズに事が進みます。