僕は10年の理学療法士歴の中で、3回転職4つの職場を見てきました。
この記事では、「理学・作業療法士でも楽に働ける職場ってあるの?」
その疑問にお答えしようと思います。
理学・作業療法士が楽に働ける職場とは?
間違ってはいけないのが、"楽に働ける職場"と言っても、ずっと座ってるだけとか、手を抜ける仕事のことではありません。
そんなの仕事ではありませんからね。
僕が言う、"楽に働ける職場"とは、"ストレスなく"ということです。
僕自身、1年目新卒で就職した職場がかなりきつくて、毎日21~23時まで残業していました。
患者を診るノルマも1日18単位以上と課せられていて、こういう職場では毎日毎日ストレスを抱えながら働くことになります。
決して楽な職場とは言えませんよね。
「ここでは長くは働けないな」と感じて、僕は5年目になる年で転職しました。
理学・作業療法士が楽に働ける職場の3つの特徴
では、楽に働ける職場はあるのでしょうか?
結論から言えば、楽に働ける職場はあります。
僕は転職を3回してきました。
現在は4つ目の職場の整形外科クリニックに勤務していますが、今は割と楽をさせてもらってます。楽とはストレスがなくなったということです。
4つの職場を見てきた僕が「こういう職場を探せば、楽に働ける」というのをお伝えします。
- 係や委員会などがほぼない
- ノルマがほぼない
- 職場の雰囲気が厳しくない
この3つは押さえておけば、ストレスなく働くことができます。
楽に働ける職場の特徴①.係や委員会などがほぼない
係や委員会がたくさんあると、まず患者診療以外の時間が奪われてしまいます。
またそれらの会議の資料をまとめるための時間も必要ですし、結果的に残業が多くなってしまいます。
係や委員会をたくさん抱える職場とは、職員の人数が多い、システムが構築されていない、あなた自身役職に就いているなどが挙げられます。
というのは、職員が多いだけでそれだけ意思決定のための話し合いの場が設けられますし、システムが構築されていないのも会議を増やす要因になります。
当然、あなたが役職に就いているなら尚会議に参加することになるでしょう。
特に病院ではその傾向にあります。僕が最初に勤めた病院でも、係・委員会を2つ,3つ抱えていました。メンバーと会議を重ねることにも結構なエネルギーを使うのでそれ自体もストレスに感じていました。
楽に働ける職場の特徴②.ノルマがほぼない
冒頭でもお伝えしましたが、以前の僕の職場では1日18単位以上というノルマを課せられていました。
なので、係や委員会などがあるだけで1日中何かの仕事に追われていることになります。当然定時になっても、カルテ業務や雑務が待っているので、帰りが遅くなってしまいます。
ノルマというのは、個人目標や上司などから指示された仕事などもそれにあたります。もちろん、それらの仕事が評価として見なされて給料に反映されるのである程度仕方がないことです。
ただ、楽にストレスなく働けることを考えたいのであれば、できるだけノルマがなく、淡々と毎日同じ仕事をできるを選んだほうが良いです。
楽に働ける職場の特徴③.職場の雰囲気が厳しくない
職場に勉強熱心な人、臨床に厳しい人がいるとかなり疲弊します。
例えば、患者の症例報告ではネチネチ指摘されたり、治療中も横目で見られて後で指導されたり。臨床家としてはそれも大事なのですが、毎日それだと疲れますよね。
以前僕が勤めていた職場でも、僕が患者診療をしている横で上司から「それは何の意味があるの?」なんて言われたこともありました。こういう職場はまだまだ多いと思います。
一方、今の職場はそんな雰囲気はありません。ただ、ダラダラ仕事をしているわけではありませんよ。人間関係も良いので、お互いわからないことも助け合いながら働ける雰囲気があるのです。
【経験談】理学療法士の僕が「楽に働ける職場」「楽でない職場」を比較
では、4つの職場を転職してきた僕が、楽に働ける職場と、楽でない職場を比較してご紹介します。
また、僕はどんなことを気にして転職してきたのか、自身の失敗も含めて参考にしてもらえると良いと思います。
1つ目の職場「楽でない職場・・・給料は良いのですが」
1年目新卒で就職したのが回復期リハビリテーション病院です。
ここは、回復期としてできたばかりの職場でしたので、これからシステムを構築していくような職場でした。当然、リハビリ職員も足りていません。
なので、僕ら同期8人は即戦力として仕事をしていました。驚きなのが、新卒で入職した当日から1日18単位をこなし、23時頃までフィードバックやカルテ業務などをしていました。
当時はこれが普通だと思っていましたが、よく考えたらおかしいですよね。
なぜ、その職場を選んだかというと給料が良かった(新卒で月給31万円)のと、回復期ということで勉強できる環境であること、見学に行った際に案内してくれた人が優しそうだったから、というものでした。
仕事自体は毎日きつかったのですが、同期も仲が良かったのと、何だかんだで勉強になっていたので、「ここでは長く働けない」と思いつつも4年間は勤めていました。
2つ目の職場「楽に働ける職場・・・ただし給料が低い」
後に、他の回復期の病院へ転職しました。それが5年目です。
なぜまた回復期を選んだかというと、やっぱり患者が回復する過程を体験できるのが何よりも勉強になると思っていたからです。また、これまでに勉強してきた知識が活かされるのが病院ですよね。
なぜ、この職場を選んだかというと、前職と同じように職員が多く勉強できると思ったからです。また、前職とは違いシステムが構築されている部分も多く、またノルマも特になかったので、残業はかなり少なかったです。
その分、給料は前職よりもかなり落ちてしまいました。
ここも4年間は勤めて、9年目でまた転職をしました。転職した理由は、病院ばかりではなく他の職域も見てみたかったからです。
3つ目の職場「楽には働けるけど・・・2ヶ月で退職」
次に勤めたのが訪問看護師テーションです。
長く病院に勤めていると、患者の在宅での様子も知りたくなってきて訪問リハビリを経験してみようと考えました。実は病院勤務時代にも訪問リハビリを経験していたので、何となくイメージは付いていました。
ここでは歩合制の非常勤で雇ってもらいました。理由は単位が高いので、利用者診療以外は早く帰れるからです。
ただ、働いて2ヶ月ほど経っても利用者数が増えず、結局スピード退職となりました。このときの反省点としては、経営者の方とお互いの条件を上手く合わせられなかったことです。
4つ目の職場(現在)「楽に働ける職場・・・給料良し、人間関係良し」
ここまでで退職を3回しているので、さすがに転職が多くなってきたので、自分にはどんな職場が向いているのか真剣に考えました。
そこで「人間関係の良い」「職場は家から近いほうが良い(僕は朝に弱いので)」というある程度の基準を設けて、職場を探しまくりました。
結果的に、今の整形外科クリニックにすぐに就職が決まりました。
給料も良く、人間関係も良いので、現在まで特に不満なく働くことができています。
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クリニックは患者数が多い、患者を診療する時間が短い、なので忙しいのでは?と疑問に思う人もいますよね。
まず患者数が多いことや診療時間が短いことに関してはすぐに慣れます。
クリニックの楽な点と言えば、患者を介助することがほぼないところです。病院では、患者を車椅子に移乗させるのに結構体力を使いますよね。
またリハビリ拒否にないですし、クリニックでは患者もしっかりしている人が多いので会話もすごく楽しめます。これらがまずストレスのない点ですね。
僕の職場では残業も一切なく、17時にはサッと皆んな帰るので、家に帰ってからも自由な時間がたっぷりあります。
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あなたにとって「楽な職場」を見つけよう
僕の経験談を踏まえて、僕が職場を選んだきた考えをお伝えしました。
もし、あなたがこれから"楽に働いていきたい"と考えているなら、まずは、どんな働き方をしたいのかを決めてみてください。
それが実現できそうな職場を探していくだけです。
例えば、僕なら
- 給料はこれくらい
- 職場は近い方が良くて(自転車で15分圏内)
- 人間関係は良い
- スタッフは少ない方が良い
といった感じ決めました。
これはあくまでも僕の価値観なので、あなたならどうなるでしょう?
「出世して管理職になりたい」そういった基準でも良いです。それなら管理職を探している職場を見つければ良いのです。
注意してほしいのが、友人や同僚の意見をあまり聞きすぎないことです。
反対したり、転職を止められたり、友人の人生観、価値観を聞かされて、自分自身の考えがブレてしまう恐れがあるからです。
「こんな働き方をしたい!」と決めればあとは行動あるのみです。
実際には、片っ端から自宅周辺の求人を探していきます。
ただ一人で探していてもなかなか見つからないこともあります。
僕は転職サイトを使って、求人を紹介してもらっていました。
病院のホームページを見ていても給料や休日数など細かい情報が載ってなかったりするのですが、そういった非公開な情報は転職サイトのエージェントが持っている可能性が高いのです。
転職サイトに登録するメリットは、他にもキャリア相談、履歴書、面接対策なども実践してくれるので、気になる求人が見つかれば、内定される可能性が高まります。
一人で探して、「この職場思ってたのと違う」となっても、また一から職場を探す羽目になってしまいます。そうなるとかなり消耗してしまいますよね。
転職サイトを使うことで、そのような転職の失敗を避けることができます。
登録やサービスの利用は無料です。情報集めに活用してみてください。