理学療法士を10年していると、「理学療法士ってプライド高い人多いよなぁ」と常々思うのです。
Twitterを見ていても「めっちゃ意識高い系やん、^^;」と感じる人が、かなり存在しています。
ここまでアイデンティティに仕事が入っている人種って、そんなにいないですよね。専門職特有と言いますか。
理学療法士は、実習中からもプライドの高さが仇となることもあります。実習の身なのにバイザーに反対意見をぶつけたりして実習で低評価が下されたり。
理学療法士の仕事って、患者とのコミュニケーションが大事なのに、プライドが邪魔して技術に走り、結果的に患者から「あの理学療法士とは合わない」と言って担当を変更させられたり。
「何だかな~」と思うのです。
プライドを持って仕事をするのはもちろん大切ですし、上記のように自爆する分にはまだマシです。
ただ、プライドが高すぎて関りにくい理学療法士もいますよね。偉そうに上から目線で指示してきたり、理論的に諭してきたり。
そういう偉そうでプライドの高い理学療法士との人間関係は、見直した方が良いと僕が考えています。
偉そうでプライドの高い理学療法士との人間関係は見直した方が良い
偉そうでプライドの高い理学療法士と一緒に仕事をしていると、かなり消耗します。
もちろん尊敬できる、真似をしたいと思える人なら付いていくのはありです。
ただ単に偉そう、上から目線、無理やりやりたくないことをやらされる、嫌みを言ってくるような人との人間関係は見直した方が良いです。
他にも、プライドの高さ故に、
- 治療手技を強要してくる
- 勉強してない奴を見下す
- 反対意見を否定してくる
- 勉強会などで居残りさせる
こういうことを平気で強要してくるで、まぁ時間と神経がすり減っていきます。
人間関係のことですので、難しく考えるとどう関われば良いのかわからなくなると思いますが、僕なら「この人なんかいけ好かないなぁ」そう思ったら距離を置きます。
偉そうでプライドの高い理学療法士との人間関係は見直した方が良い理由は、3つあります。
- プライドが高いので変えられない
- 時間と神経が消耗する
- 偉そうでプライドの高い人と関わっても自己成長できない
プライドが高いので変えられない
そもそも論なのですが、プライドの高い人を変えるのは容易ではありません。それは何となくわかりますよね。
プライドとは「誇り」「自尊心」と訳すことができます。
つまり、プライドを打ち砕くような関わり方をしてしまうと、その人は人格を保てなくなるのです。
それなら、自分自身を変えて関わり方を工夫した方が良いとは思います。しかしながら、そんな人に合わて一体何のメリットがあるのかは考えておいた方が良いですね。
時間と神経が消耗する
プライドの高すぎる人は、総じてめんどくさいです。なぜなら自分を変えることができないので、その相手に合わせる必要があります。
「俺の言ってることは正しい。なぜなら・・・」とでも言い出せば、「そうですよね」と傾聴して、賞賛するのが賢い関り方です。
これが飲み会の席で繰り広げられれば、酒がまずくなるどころか、時間も神経も消耗するだけです。
プライドの高い人に合わせるのが、ベストな関り方ではありますが、時間と神経の無駄遣いだと思います。
偉そうでプライドの高い人と関わっても自己成長できない
プライドを持って仕事をしている人は、尊敬できる部分もたくさんあります。
ただ、それがなりたい自分であったなら、大いに真似すべきですし、積極的にも関わったほうが将来のためだと思います。
ですが、将来の自分と重ならない、ただプライドが高いだけで特別真似たい部分がない、それなら何のために一緒にいるのかわからないですよね。
前述しているように、プライドの高い人は自分を変えることができません。なので、意見をぶつけることも難しいのです。
自分の意見が通らない人と一緒にいて、一体どんなチャレンジができると言うのでしょうか?
相手が納得する形でないとチャレンジできなくなりますよね。それでは自己成長はできませんよね。
何故偉そうでプライドの高い理学療法士が多いのか?
何故偉そうでプライドの高い理学療法士が多いのか?
それには、以下の3つの要因が考えらます。
- 若い頃から「先生」と呼ばれている
- 「なんで?」「根拠は?」が口癖
- それでしか勝負ができない
若い頃から「先生」と呼ばれている
理学療法士は、実習生の頃から患者に「先生!先生!」なんて言われることも多いです。さらに働き出しても言われます。
このように20代そこそこから「先生!」と言われるので、調子に乗ってしまう人も少なからずいます。
「なんで?」「根拠は?」が口癖
加えて、理学療法士の口癖は「なんで?なんで?」です。根拠のある治療を求める傾向がとても強く、その他の事情に関しても理論的に考える癖が身についてしまっています。
これは良い面ももちろんあるのですが、どこか無機質な印象を与える要因にもなっています。
「その治療はなんでやってるの?意味はあるの?根拠は?」
「なんでそれをやってるの?」
など、あたかも正論をぶつけているだけのような顔で言ってくるので、非常にめんどくさいです。
それでしか勝負ができない
プライドが高くなるもう一つの要因が、他で勝負ができないというのも挙げられます。
特定の拘りを他人に押し付けてでしかマウントを取らないと、自分自身を保てないのです。
プライドの高さは、ある種のコンプレックスとあるでしょう。
スポーツが苦手な人が勉強で自尊心を保つように、他のアピールポイントがないのです。
なので、そこを強めに主張することで他社から認められようとしているのです。
例えば、コミュ力が高かったり、容姿に自信があれば、「他にも武器はある」そう思えると心に余裕が生まれますよね。他人にも寛容になれますよね。
よくよく考えると自分もプライド高い理学療法士だった
よくよく思い返してみると、僕もプライドの高い人でした。今は少しマシになったと思いますが。
というのも、僕が新卒1年目で就職した職場がかなり厳しかったのです。
症例レポートもほぼ毎日ありましたし、症例発表ではボコボコに言われまくりましたし、それが当たり前の指導方法のような錯覚に陥っていたのです。
それでいざ自分が先輩になり、後輩指導をする際にも同じような指導をしていまっていたのです。
なんかね、「幼少期に親から体罰を受けていたから自分も子供に体罰をする」構図と似てますよね。
「自分も学生時代はたくさん勉強した」「厳しく指導されてきた」とか言ってね。
「もうちょっと考えろよ!」「なんでそんなことしてるの?」とかも普通に言っていました。
結局、そんな頑固親父みたいなこと言って指導しても、後輩は成長していなかったんですよね。どこかのタイミングで気づくんですよね。反省しております。
同じように成長していくなら、もっと後輩の考えを尊重して意見を擦り合わせていく方が良かったんじゃないかと思うのです。
ただまぁ、本当にプライドの高すぎる人は、僕のように考えを改めることはありません。
そういう人と今後も付き合っていきたいのであれば、関わり方を変えていく必要があります。ただし、前述したように時間と神経はかなり消耗しますよ。
理学療法士としてプライドを持って仕事をするのはあり
もちろん、専門職なのでプライドを持って仕事をしたいとは思いますが、同時に他人への寛容さも持ち合わせておきたいとも思います。
理学療法士って、他人を幸せに導く仕事ですよね。
行ってる治療に科学的根拠があるかや理論的であるかも大事なのですが、相手の気持ちを汲み取る能力も必要です。
理学療法士はどこかのタイミングで、だいたいの人が自信を持つようになります。
僕の感覚では3年目くらいからが調子に乗り出す時期かなと考えています。この時期は、理学療法のこともある程度わかってくるし、患者への治療にも自信をもつようになってきます。
ここで変なプライドを持ってしまうと、周りが見えなくなった相当に煙たがられてしまいます。男性に多いですがね。まぁ他で勝負できない女性も該当しますが。
「自分はプライド高いかも」「周りに嫌がられているかも」「他の意見も取り入れたほうが良いかも」
少しでもそう改めることができる人は、自分自身を一歩前に進めることができます。
プライドの高い理学療法士がいれば、尊敬できる部分は取り入れましょう。そして、反面教師として自分にも「自分はプライドお高くなってない?」と振り返ってみましょう。
とはいえ、プライドの高い人とあまり深く関わると面倒なので、人間関係を見直したが良いとは思います。